院長らが、山形大学耳鼻咽喉科アレルギー外来で、スクラッチテストを行った結果です。

日本では花粉症というと、誰でもスギ花粉症を思い浮かべますが、実はこれは日本だけの話です。スギは日本スギというくらいで日本にほぼ特有の植物です。アメリカ人は花粉症というとブタクサ花粉症を思い浮かべますし、ヨーロッパではイネ科の雑草の花粉症を思い浮かべます。

これは、新聞の天気予報といっしょに掲載される花粉情報の欄です。左の日本の新聞では「スギ花粉予報」が載っていますが、右のアメリカの新聞（ワシントンポスト）では、「ragweed（ブタクサ）の花粉予報」が載っていることがお分かりいただけると思います。

花粉症は、その発症する時期で大体の原因が分かります。3月頃に症状が出る患者さんは、スギ花粉に代表される樹木花粉が原因であることがほとんどです。5月頃に症状がでる患者さんは、ほとんどがカモガヤに代表されるイネ科雑草の花粉症です。また、9月頃に症状がでる患者さんはブタクサ・ヨモギに代表されるキク科雑草花粉症であることが多いのですが、カナムグラや秋のイネ科雑草花粉が原因であることもあります。