顎下型ガマ腫 (21)

長期間くすぶっていたガマ腫

この患者さんは、5年前に右顎下部の腫れが出現しております。その時にメールで御相談をいただき、お写真やCTも見せていただいておりました。 その時は、「それほど大きく無く、わざわざ山形まで来ていただいてもうまく穿刺できない可能性もあり、少し様子を見てはどうか?」とお返事いたしました。 その後は、同じ様な少し腫れたり引いたりの状態を繰り返していたとのことですが、大きくなって来たと5年ぶりにメールをいただき、治療を行いました。


右顎下部を穿刺して粘液の貯留を確認し、OK-432 1KEを嚢胞内注入いたしました。治療翌日に反応性の腫れの増強が認められました。1週間後には縮小傾向になり、通常より早い経過で4週間後には腫れは判らなくなっております。

ガマ腫は舌下腺からの唾液の漏れです。腫れが消えないということは、それが少しであっても、 またそれが時々であっても唾液の漏れが続いているということです。唾液の漏れが止まればガマ腫は自然治癒します。この患者さんは、少量の唾液漏れ状態が続いていたが、今回 漏れが多くなったものと思います。このように腫れが強くなった時が治療のチャンスです。


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