顎下型ガマ腫 (20)

他の病気の治療後のOK-432治療

この患者さんは、3年半前に重症の病気を発症し強い治療をされております。左の顎下部の腫れが出現した時はその病気の再発も心配されたよう ですが、さまざまな検査の結果で嚢胞であることが判り、最終的には穿刺にてガマ腫の診断がつきました。手術を勧められておりましたが、手術以外の治療を希望さ れ、県外から当院を受診されました。


この患者さんの治療経過です。OK-432 1KEを嚢胞内注入いたしました。治療翌日には腫れが強くなっており、これは良い反応です。その後縮小に転じ、6週間後には消失しています。


治療3ヶ月後です。再発はありません。

この患者さ んは他の病気の強い治療をした後でもあり、免疫抑制状態の可能性もありました。OK-432嚢胞内注入療法はOK-432 (溶連菌の死菌)に対して体が反応して炎症を起こして、その炎症によって唾液漏れを止める治療です。免疫抑制状態では効きづらい可能性も考えらえました。しかし、この患者さんにおいては、何の問題も無く1回の治療で治癒しております。


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