成人女性の舌下小丘（口腔底の前の盛り上がり）付近に発症したガマ腫です。この部位はガマ腫がよくできる所です。顎下腺管（ワルトン管）の出口のそ
ばですから、あまりメスは入れたく無い場所です。市内の他の先生からご紹介いただきました。当院を受診される前は何も治療を受けておりません。
このガマ腫に対して、OK-432 0.5KEを0.1mlに溶解したものを嚢胞内注入いたしました（高濃度OK-432 注入法）。治療翌日には、ガマ腫は形が扁平化し、1週間後にはずいぶん小さくなってきました。その後、週を追う毎に少しずつ形を変えながら小さくなってま いりました。しかし、6週間後の時点で腫れは残っておりました。追加治療をするか？悩みましたが、腫れは小さく、もし治療するとしても十分な量のOK- 432 を注入することは不可能でしたので、様子を見ることといたしました。その後、治療から2ヶ月後くらいにガマ腫は判らなくなったとのことです。
このように、新鮮例（これまでに手術などの治療を受けていない例）は、この治療で非常に良く治ります。